医療費控除は、いくら戻る?
最終確認日:2026年10月18日。目安です。制度は変わることがあります。
1. 控除額の計算
控除額は、次の式で決まります。
(支払った医療費の合計 − 保険金などで補填された額)− 10万円。ただし、総所得金額等が200万円未満の人は、10万円の代わりに「総所得金額等の5%」を引きます。控除額の上限は200万円です。[1]
控除額がそのまま戻るわけではありません。控除額に所得税の税率をかけた分が、所得税の還付になります。さらに、控除額の約10%が翌年度の住民税から減ります。
2. 対象になる医療費・ならない医療費
対象になる例は、次のとおりです。[2]
- 医師・歯科医師の診療や治療の費用、治療に必要な医薬品の購入費(風邪薬など)。
- 治療のための、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師による施術費。
- 通院や入院に直接必要な費用(公共交通機関の運賃、入院時の部屋代・食事代など)、医師の治療に必要な器具(松葉杖、補聴器、眼鏡など)。
対象にならない例は、次のとおりです。
- 健康診断・人間ドックの費用、ビタミン剤など予防・健康増進のための購入費。
- 公共交通機関が使える場合のタクシー代、自家用車で通院するときのガソリン代や駐車場代。
- 医師への謝礼、家族や親類に頼んだ付添いの費用。
判断に迷う費目は、所轄の税務署に確認してください。
3. 手続きと領収書
確定申告で、領収書の内容を書いた「医療費控除の明細書」を提出します。領収書は、申告期限から5年間、自宅などで保管します。[3]
健康保険の「医療費通知」を添付すると、明細書の記載を簡略にできます。マイナンバーカードでe-Taxを使うと、マイナポータルから医療費通知の情報を取り込めます。その情報を送信した分は、領収書の保管が不要になります。[3]
4. セルフメディケーション税制とどちらを使う?
対象の市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入額から1万2千円を引いた額が控除額で、上限は8万8千円です。通常の医療費控除との併用はできず、どちらか選びます。選ぶと、あとから変更できません。適用には、健康診断などの「一定の取組」を本人が行っていることが必要です。[4]
医療費が10万円を超えそうなら、通常の医療費控除のほうが有利なことが多いです。このサイトの計算で、両方の目安を比べられます。
出典
- [1] 国税庁 タックスアンサー No.1120「医療費を支払ったとき(医療費控除)」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm
- [2] 国税庁 タックスアンサー No.1122「医療費控除の対象となる医療費」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm
- [3] 国税庁 タックスアンサー No.1119「医療費控除を受けるための手続」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1119.htm
- [4] 国税庁 タックスアンサー No.1129「特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき(医療費控除の特例)」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1129.htm
令和8年分について、これらのページに変更点の記載はありませんでした(2026年10月18日確認)。